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「屋根カバー工法にしようか迷っているけど、耐用年数はどれくらいなの?」
「なるべく長く使える屋根の工法を知りたい」
こういった疑問を持っている人は多いでしょう。
こまめな再リフォームをするとコストも手間もかかり、負担が大きくなりがちです。
この記事では、屋根カバー工法の耐用年数を紹介します。
・屋根カバー工法の耐用年数を長くするポイント
・屋根カバー工法の耐用年数を長くしやすい屋根材やメーカー
上記にも触れますので、コストパフォーマンスのよい屋根にしたい方は、ぜひご覧ください。
目次
屋根カバー工法とは、既にある屋根のうえに、防水シートや屋根材を被せるようにしておこなう工事です。
カバーのように施工することから「カバー工法」と呼ばれていますが、「重ね葺き工事」と呼ぶこともあります。
また、屋根カバー工法には下記のようなメリットがあります。
・コストパフォーマンスに優れている
・工期が短いため生活に影響しづらい
・防音性や断熱性を上げられる
屋根カバー工法は100~150万円程度であるのに対し、葺き替え工法は150~250万円程度かかります。
また、屋根の解体や下地の補修が要らないため、工期を短くできるのも魅力です。
屋根カバー工法の耐用年数は、一般的に20~30年です。
そのため、遅くとも30年後にはもう一度見直す必要があるでしょう。
しかし、実際の耐用年数は使用する屋根材・メーカーにより変動します。
メンテナンスの頻度にも影響されやすいため、日常的にこまめなメンテナンスをおこない、異常や破損があれば都度直していくのが理想です。
また、カバー工法で施工した屋根に、もう一度カバー工法をすることはできません。
再度リフォームする場合は葺き替え工事になるため、なるべく耐用年数を長くできるよう工夫しておくのがおすすめです。
ここでは、屋根カバー工法の耐用年数を長くするポイントを紹介します。
なるべく再リフォームの負担を減らすためにも、何が必要か押さえておきましょう。
第一に、自分に合った業者を選定することが大切です。
屋根リフォームを手掛ける業者はたくさんありますが、だからこそ技術力と対応力に優れているか十分に比較・検討していく必要があるでしょう。
具体的なチェックポイントは、以下の通りです。
屋根リフォームに強い業者であれば、優れた実績と技術力を持っている可能性が高いです。
塗装業者・建築板金業者・工務店・リフォーム店など多彩な依頼先があるなかでも、特に屋根工事の実績が多い業者を選定しましょう。
これまで蓄積してきたノウハウが多ければ多いほど、専門的なアドバイスをしてもらえます。
自社職人を抱えている業者であれば、依頼内容がスムーズに伝わりやすいというメリットがあります。
営業マンと現場の職人との間で適切に意思疎通できているため、「お願いしたことが伝わっていない」「以前に話した内容と齟齬がある」などのミスコミュニケーションがなくなるでしょう。
ストレスフリーかつ理想通りの工事をしてもらうためにも、大切なポイントです。
業者によっては、中間マージンが発生する場合があるため注意しましょう。
同じクオリティの工事でもその分コストが上がりやすく、負担が大きくなってしまいます。
反対に、中間マージンのない業者であれば、コストを下げやすいです。
その分いい素材を使ってもコスト面で足が出ず、クオリティ重視の施工が叶います。
トラブルや破損に備え、保証が手厚い業者を探すのもおすすめです。
保証やサポートが充実していれば、困ったときに気兼ねなく頼れるでしょう。
家は毎日暮らす場所であるため、ちょっとしたトラブルでも大きなストレスになりかねません。
「万が一」も考えて、保証を見落とさないことが大切です。
対応スピードが早い業者であれば、いざというときに信頼できます。
何度も催促したりタイムラグが生じたりすることもないため、快適なサポートをしてもらえるでしょう。
なかにはLINEによる問い合わせ窓口を設け、いつでもどこでも連絡できる業者もあるため、要チェックです。
稀に、悪徳な訪問販売を主体とする工事業者もあるため、注意が必要です。
依頼していないのに自宅を訪れ、「屋根の一部が浮いているように見える」「屋根が壊れているかと思います」などとチェックを促されることがありますが、安易に応じないようにしましょう。
なかにはチェックと称して屋根にあがり、剥がしたり割ったりする業者もあるようです。
「もしかしてうちの屋根は壊れているのかも」と思っても、その場で依頼することは避け、信頼できる業者にチェックを依頼するのがおすすめです。
保証期間を長くするため、オプションをつける方法もあります。
もしくはメーカー保証の内容をチェックし、保証期間が長いものを選定したり、地域の特性や理想に併せて屋根材を見繕ったりするのもよいでしょう。
万が一の安心材料になるだけでなく、本当にトラブルがあったときに役立ちます。
点検など、メンテナンスをマメに実施した方が屋根は長持ちしやすくなります。
細かな破損があれば都度直し、大きなダメージを蓄積し続けないようにしましょう。
業者によっては、アフターフォローが手厚い場合もあります。
気になることを何でも相談できる業者を見つけ、頼りにしていくことがポイントです。
最後に、屋根カバー工法の耐用年数を長くしやすい屋根材・メーカーを紹介します。
それぞれの特徴もピックアップしますので、選定にお役立てください。
ケイミュー「スマートメタル」は、台風の多い地域にもおすすめできる頑強さが特徴です。
木造住宅倒壊の恐れがある風速60m/sにも耐える強さがあるため、屋根のズレや飛散対策にもなります。
雨水の侵入などに対する保証もついているため、漏水を心配する方にもおすすめです。
ニチハ「横暖ルーフαプレミアムS」は、断熱性が高いことで有名です。
冷暖房の効率を上げやすく、電気代を抑えて快適な暮らしができるでしょう。
変色・色あせ・塗膜・さびなどへの保証も十分です。
アイジー工業「スーパーガルテクト」は、デザイン性が高く、機能以外も重視したい人に向いています。
特殊なちぢみ加工が施されているため、形やスタイルを自由に選びやすくなるでしょう。
塗膜・穴あき・さびなどのトラブルがあっても、保証を使って修理可能です。
太平産業「カレッセS」は、防水性が高い屋根材です。
雨の多い地域はもちろん、積雪量の多い地域にも向いており、防音性にも優れています。
太陽光を遮る効果もあるため、冷暖房効率がよいこともメリットです。
オークマ「シーガード」は、耐候性があり、太陽光(紫外線)・温度・湿度・天候の変化があっても安定しています。
そのため経年劣化しづらく、耐久年数を何よりも重視したいときにおすすめです。
設立から50年以上のノウハウを持つメーカーでもあり、さまざまな屋根材を取り扱っているため、比較してみるのもよいでしょう。
屋根カバー工法の費用相場を、工程ごとにまとめました。
・棟板金の施工|1メートルあたり2,500~6,000円
・屋根の下地補修|1平方メートルあたり2,500~4,000円
・防水シート|(一般的なゴムアスルーフィングの場合)1平方メートルあたり500~1,000円
カバー工法を実施する際には、棟板金の施工や屋根の下地補修、防水シートの張り付けが必要です。
棟板金は、屋根の一番高い位置に取り付ける部材で、屋根材の雨漏りや剥がれを防ぐために重要な働きをします。
古い棟板金は取り外し、新しい屋根材を固定したら新しい棟板金を取り付けます。
屋根の下地は、屋根の骨組みに屋根材を固定するための部材で、垂木や野地板のことです。
防水シートは、雨漏りから屋根の下地を守る部材で、既存の屋根材の上に張り付けます。
屋根の下地の劣化が、補修で復旧ができないほど進んでいる場合は、カバー工法が行えない可能性もあります。
火災保険を当てにした屋根の修理は、カバー工法かどうかにかかわらずおすすめできません。
火災保険は、自然災害によって破損した屋根を修理するときに利用できる可能性があります。
経年劣化が主な理由による不具合には、基本的に火災保険を適用できません。
利用できるのは、強風で屋根板金が飛散したり棟板金が破損して雨漏りが発生していたりする、といったケースです。
火災保険を申請すると保険会社の鑑定人が、破損や不具合の原因が自然災害によるものか経年劣化が原因なのか、現地を調査します。
保険会社の判断によっては、火災保険が適用にならなかったり、減額されたりする可能性があります。
よって、火災保険を当てにしたカバー工法での修理はおすすめできません。
カバー工法には、以下のようなメリットがあります。
・工事費用を抑えやすい
・工事期間が短い
・工事中のトラブルが少ない
・断熱効果が期待できる
以上の4つについて詳しく紹介しますので、カバー工法を検討する際には、ぜひ参考にしてください。
カバー工法は、既存の屋根に新しい金属屋根を重ねて張る工法です。
既存屋根を撤去・処分する必要がないので、工事費用を抑えやすくなります。
カバー工法で、スレート屋根からガルバリウム鋼板に葺き替える場合の費用相場は、100~150万円になります。
瓦棒(トタン縦葺き)屋根からガルバリウム鋼板では、100〜130万円です。
これに対して、一般的な葺き替えだと、150〜250万円が工事費用の相場となります。
一般的に、カバー工法は葺き替えよりも工事費用が安価です。
カバー工法は、既存の屋根の撤去処分がないため、工事期間は短くなります。
葺き替えの工事期間は7日程度ですが、カバー工法では5日程度です。
「品質と安全を確保できるのであれば、工事期間は短ければ短いほどいい」と思う方もいるのではないでしょうか。
工事中は、職人や工事車両の出入りがあり、駐車や資材を置くスペースの確保も必要になります。
工事期間が長いほど、近隣の通行の支障や迷惑になっていないか気になるものです。
工事期間を短くするなら、カバー工法による屋根修理が考えられます。
カバー工法では、既存の屋根の撤去作業がないため、騒音やホコリが発生しにくいです。
そのため、近隣とのトラブル発生の可能性が低くなります。
トラブルの原因の多くは、固定された既存屋根の撤去に必要な電動工具の騒音や、剥がす際に発生するホコリの飛散などです。
特に、古い建築物にはアスベストを含んだものがあるため、ホコリが飛散しないような工事を行うに越したことはありません。
カバー工法は、既存の屋根の上に新しい屋根をかぶせるため、屋根が二重になり厚みが増すため断熱効果が期待できます。
太陽光の熱が家の中まで伝わりにくくなり、部屋の熱や冷気も外に逃げにくくなります。
熱が逃げにくいため冷房や暖房の効果が高まり、節電につながる可能性もあります。
新しい金属屋根に、断熱材と一体型のものを使用することで、さらに断熱効果を高めることも可能です。
カバー工法には、デメリットもいくつかあります。
デメリットについても事前に把握しておくことで失敗を避けることができます。
・下地の劣化で施工不可になる
・施工できない屋根がある
・耐震性に影響する恐れがある
以上のデメリットについて詳しく紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
下地が劣化している状態では、カバー工法を行えません。
カバー工法は、既存屋根の下地をリフォームせずに、新しい屋根をかぶせる方法です。
屋根の下にある下地や屋根材が劣化していると、雨漏りなどの不具合は解決しないままの状態となります。
下地が腐食して劣化しているのに無理にカバー工法を行っても、腐食の進行を止めることはできません。
下地の腐食が建物の構造にまで進行すると、建物自体の寿命を縮める恐れがあります。
下地や屋根材が傷んでいる場合は、葺き替えを検討しましょう。
カバー工法で新しく設置できる屋根材は、ガルバリウム鋼板などの軽くて扱いやすい金属屋根です。
ガルバリウム鋼板は、合金でメッキされた薄い鉄板のことで、軽量で扱いやすく耐久性もあるのが特徴です。
同じような軽い金属屋根として、アスファルトシングルがありますが、耐用年数が短いのでおすすめできません。
セメントを薄い板に加工したスレート屋根は壊れやすいので、新たにカバー工法で設置するには不向きです。
瓦屋根は、厚みがあり平坦ではないため、フラットな金属屋根を使うカバー工法を施工することはできません。
無理に瓦屋根へカバー工法を行うと、雨漏りや剥がれの原因となります。
カバー工法は、既存屋根の上に新しい屋根をかぶせるため重量が増し、耐震性が下がる恐れがあります。
建物の耐震性は、建築時の状態で、柱や土台の強度を計算し設計されています。
軽い金属屋根を使用しても、重量が増すことには変わりないので、耐震性への悪影響が全くないとは言い切れません。
気になる方は、カバー工法による実際の重量の変化と耐震性について、修理業者に相談してみることをおすすめします。
屋根リフォームを検討するとき、屋根カバー工法と葺き替えのどちらを選んでいいか迷ってしまう方もいるのではないでしょうか。
葺き替えとは、古い屋根を撤去処分して、新しい屋根を取り付ける工法です。
カバー工法と葺き替えのどちらがおすすめかは、屋根リフォームで何を重視するかによります。
それぞれのおすすめのケースについて詳しく紹介しますので、ぜひチェックしておいてください。
カバー工法のおすすめのパターンとして挙げられるのは、断熱性を上げたいときと、工期や工事費用を抑えたいときです。
カバー工法は、既存屋根の上に新規の屋根を重ねるため厚みが増し、室内の温度を保ちやすくなります。
ガルバリウム鋼板という厚みがなく軽い板金を使うことが多いカバー工法ですが、断熱材と一体型の製品もありますのでおすすめです。
厚みが増すと同時に、さらなる断熱効果を期待できます。
カバー工法には、既存屋根の解体撤去と処分という工程がないので、作業日数は短くなります。
作業日数を減らすことができるので、工事費用を抑えることも可能です。
また、撤去した屋根材を処分するための運搬費や処分費が必要ないため、さらに工事費用は安くなります。
下地や屋根材が傷んでいるケースでは、葺き替えがおすすめです。
カバー工法では、既存の屋根にかぶせるように、新しい防水シートと屋根材を葺きます。
下地や屋根材が傷んでいると、新しい屋根材をしっかりと固定することができません。
葺き替えは、屋根材をすべて取り外すので、下地を目視で確認しながら全体的な補修ができます。
屋根全体が新築と同様になり、傷んだ下地や屋根材が一新されるので、雨漏りや不具合も解消できるのです。
カバー工法にするか、葺き替にするかは屋根下地の傷みの状態によって判断する必要があります。
的確な判断ができる、知識と経験を兼ね備えた業者を選ぶことが重要です。
屋根カバー工法をする前に、まずはおよその耐用年数を知っておくことが肝心です。
今後の再リフォームや万が一のトラブルも視野に入れながら屋根材・メーカーを選んでいけば、耐用年数を伸ばしやすくなるでしょう。
また、施工にあたる業者を十分比較・検討し、技術力のあるところに任せることで耐用年数を伸ばす方法もあります。
まずは信頼できる業者の選定からはじめてみましょう。
屋根修理業者を選ぶ場合は屋根の修理業者を選ぶ7つのポイント!失敗しない選び方を知ろうを読めば失敗を避けやすくなります。
ぜひチェックしてみてください。
なお、じもと屋根修理では地元の一部地域を対象に、ドローンを活用した屋根点検を無料で実施しています。
お近くにお住まいの方でご興味がある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
内野 友和
この記事は私が書いています。
1979年生まれ。一級建築板金技能士。
父・内野国春の元で建築板金の修行を始め、2014年より代表となり家業を受け継ぐ。
20年以上、約5000件の現場経験で培った技術と知識で、建物の屋根・雨樋・板金・外壁工事を通じ、地域の皆様のお役に立てるように努力しております。