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「屋根のカバー工法の施工での失敗にはどんな事例がある?」
「屋根のカバー工法で失敗しないための予防法を知りたい」
屋根をカバー工法で施工しようとお考えの方の中には、こういった心配や疑問をお持ちになる場合もあるでしょう。
この記事では、屋根のカバー工法(葺き替え)の失敗についてわかりやすく説明していきます。
記事を読み、屋根のカバー工法の失敗例や予防策を知ることで、施工の失敗を避けやすくなるでしょう。
目次
屋根をカバー工法で施工した際に多い失敗例とは、主に以下の4つです。
・屋根材が風によって飛ばされた
・屋根の下地が激しく劣化していた
・勾配がカバー工法に適さなかった
・家が耐震基準を満たしていなかった
以下でそれぞれの内容を詳しく解説していきましょう。
カバー工法で屋根を施工した際に、施工不良によって屋根材が風で飛ばされてしまうケースが起きています。
特に、高台地域や強風が吹きやすいエリアの住宅の屋根をカバー工法で施工する際は、注意が必要です。
強風地域の場合は、風に強い屋根材を選んだり、取り付け方に注意したりすることで対策を講じる必要があります。
屋根の下地が激しく劣化していたのに、そのままカバー工法で施工してしまうと、屋根材がうまく固定されなかったという失敗例があります。
激しく劣化している下地に施工した結果、新しい屋根材がすぐにずれたり、剥がれたりしてしまうことになるのです。
最悪の場合、屋根材が飛ばされてしまう可能性もあるでしょう。
また、劣化した下地を放置すると雨漏りの原因にもなるので、屋根の傷みが激しい場合は内部の点検や補修も行わなければいけません。
屋根の勾配がカバー工法にとって不十分な場合、雨漏りの原因になる可能性があります。
カバー工法で新しい屋根材を葺くことで、もともと勾配が少なかった屋根がさらにフラットに近い状態となってしまうためです。
たとえば、2.5寸勾配(角度15度)以下の横葺き屋根では、雨漏りのリスクが高くなるため、カバー工法は行えません。
もし、間違って勾配の少ない屋根にカバー工法が施工されれば、雨が流れにくくなり、雨漏りや屋根材の破損につながってしまうでしょう。
耐震基準を満たしていない住宅にカバー工法を施工してしまい、耐震性を著しく低下させてしまうケースも発生しています。
カバー工法とは、新しい屋根材を被せるようにして取り付けるため、屋根の重量が1.3~1.6倍ほど増します。
屋根の重量が増してしまうと、住宅の耐震性が低くなってしまうのです。
「新耐震基準」が施行された1981年より以前に建てられた住宅は、耐震基準を満たしていない場合があります。
また木造住宅に関しては、2000年に住宅に対する耐震基準が改訂されています。
耐震基準が満たされていない可能性のある住宅の屋根にカバー工法を検討している場合は、耐震性が足りているかを確認するようにしましょう。
屋根修理では必ずしも、カバー工法が最適とは限りません。
カバー工法より、葺き替えのほうが良い結果になるケースがあります。
具体的には、以下のどれかに該当した場合です。
・メンテナンスまでの期間を延ばしたい
・金属以外の屋根材にしたい
・屋根の状態が悪い
・既にカバー工法を実施している
・既存屋根にアスベストが含まれている
それぞれの内容を解説します。
葺き替えは既存の屋根材と下地を撤去して新しく張り替えるので、新築同様の屋根になります。
そのため、屋根自体の寿命が伸びるので、当分の間はメンテナンスが必要ありません。
ただし、屋根材によってメンテナンス時期は異なるので注意が必要です。
メンテナンスの手間を減らしたい場合は、瓦やガルバリウム鋼板などの耐久性の高い屋根材をおすすめします。
カバー工法は基本的に、軽量で耐久性のある金属屋根を使用します。
従って、金属屋根以外の屋根材を使いたい場合は基本的に葺き替えが必要です。
例えば、瓦などの屋根にしたい場合は、カバー工法が使えないため葺き替えするしかありません。
既存の屋根が問題を抱えている場合は、葺き替えを行ったほうが良い場合があります。
例えば、屋根の下地が傷んでいて雨漏りが発生している場合は、葺き替え修理の方が適している可能性があります。
なぜかというと、カバー工法で修理した後に雨漏りが再発した場合、原因の特定が非常に難しいのです。
カバー工法を行った屋根の雨漏りを修理する場合、原因の特定に多大な手間や費用がかかってしまう可能性があります。
そのため雨漏りが発生している屋根の修理は、慎重に検討する必要があります。
後悔しないように、業者とよく相談をして修理内容を決定しましょう。
カバー工法ができるのは1度だけです。
すでにカバー工法を実施している屋根に再度メンテナンスが必要になった場合は、葺き替えが必須になります。
中古住宅を購入するなどしてカバー工法をしているか分からない場合は、業者に調査してもらいましょう。
アスベストはかつて建築素材として耐火被覆材・断熱材・吸音材・内外装材など幅広い用途で使われてきました。
不特定多数が利用する建物では撤去が進んでいますが、個人宅ではまだ使われているところもあります。
アスベストが使われていたらカバー工法が絶対にできない、ということはありません。
しかし、アスベストの撤去は必要です。
カバー工法で封じ込めることも可能ですが、健康被害を心配するなら葺き替えをしてアスベストを撤去してもらいましょう。
カバー工法を選択した場合は、アスベストの取り扱い資格があり実際にアスベストを取り扱った経験豊富な業者を利用することが大切です。
なお、アスベストを取り除く場合は値段も高くなり工期も長くなります。時間に余裕を持って業者を探し、工事を開始しましょう。
屋根カバー工法では素材選びも大切です。
以下に、屋根カバー工法で失敗しないための素材について紹介します。
おすすめできる素材はガルバリウム鋼板です。
ガルバリウム鋼板とは、ガルバリウムという合金で鉄をメッキした建材です。
鋼板の中では軽量で耐久性もあり、カバー工法に適しています。
トタンに似ていますが、トタンよりも高級感があり耐久性も高いのが特徴です。
実際、カバー工法で使われる屋根材の種類はこのガルバリウム鋼板です。
また、デザインも豊富なので個性的な屋根にすることもできるでしょう。
価格が安価な点も魅力です。
屋根のカバー工法の失敗を防ぐためには、優良業者への依頼が大切なポイントになります。
優良業者を選ぶためのポイントは、主に以下です。
・相見積もりをする
・カバー工法の施工実績が豊富である
・見積書が丁寧に記載されている
・担当者が親身に対応してくれる
・自社職人がいる
・国家資格を取得している
・地元で長く活動している
それぞれのポイントの内容を詳しくチェックしてみましょう。
相見積もりとは、複数の業者に見積もりを依頼してその内容を比較してみることです。
2社に同じ工事内容の見積もりをしてもらうことで、工事の費用相場もある程度分かるでしょう。
相場より高い値段を敬遠することはもちろんですが、あまりに低い金額は必要な材料や工程を省いた手抜き工事をすることもあります。気をつけましょう。
相見積もりをする際は必ず同じ工事方法で見積もりを出しましょう。
素材などを変えてしまうと値段も変わります。
また、値段だけでなく工事内容もチェックしてください。
今は見積もり無料や、相見積ももり歓迎といった業者も多いので、見積もりは積極的に取り、分からないところはどんどん質問することも大事です。
このときの業者の態度も判断材料にしてください。
優良業者を選ぶためには、屋根のカバー工法の施工実績を確認してみましょう。
施工実績が豊富な業者は、技術力が高い優良業者である場合が多いです。
会社のホームページを開いてみて、屋根のリフォームの施工事例にはどのようなケースがあるかチェックしてみましょう。
さらに、ホームページの写真やブログなどを見れば、会社の雰囲気もわかるため優良業者か見極めやすくなります。
見積書の内容が素人の目から見てもわかりやすく、丁寧に記載されていれば優良業者といえるでしょう。
しかし、見積書の費用や施工内容の部分に「屋根カバー工法一式」と書かれている場合は注意が必要です。
見積書の内容をあいまいにして、余分な費用をだまし取ろうとしている場合が考えられます。
また、見積書の内容の質問にきちんと答えてくれるかもチェックしましょう。
依頼主の要望や不安な点を親身になって相談に乗ってくれるか、チェックしてみましょう。
カバー工法の施工には専門知識が必要なので、施工方法や屋根材の特徴など、素人にはわからないことが多数あります。
また、依頼主は屋根工事に対して疑問や不安を抱えている場合が多いです。
安心して工事を無事に終わらせるためには、担当者の対応の良し悪しは重要なポイントになります。
確かな技術力と安心感が得られるのは、自社職人がいる業者です。
自社職人がいない業者は、下請けに仕事を回すため工事直前までどのような職人が来るのかがわかりません。
仲介手数料もかかるので、費用の面から見てもややマイナスでしょう。
自社職人がいる業者であればコストも抑えられつつ、信頼できる職人に施工してもらえます。
確かな技術力がある業者を選ぶコツは、国家資格を取得している人が所属しているかどうかです。
国家資格は主に以下の3つをチェックしてみてください。
・建築士
・建築板金技能士
・施工管理技士
カバー工法は、特別な資格がなくても施工できます。
しかし、仕上がりがきれいで施工不良が起きづらいのは技術のある業者です。
業者のホームページに取得している国家資格が記載されている場合があるので、事前に確認しておきましょう。
地域密着型の業者は、口コミや近隣の評判をCM代わりにしていることも多いものです。
悪評は命取りなので、僅かな儲けと引き換えに手抜き工事などはしません。
また、同じ地域で長く営業している業者は、リピーターも多く信用がおける業者といえます。
カバー工法で失敗しないためにも、以下の3つのポイントを抑えておきましょう。
・外壁と同時に修理する
・火災保険を利用する
・修理方法を見直す
それぞれの内容を解説します。
外壁塗装とカバー工法は、基本的に足場を組んで施工します。
時期をズラして施工すると、足場を2回組むことになります。
足場費用を抑えるポイントは、外壁塗装とカバー工法を同時にすることです。
足場を組むためには、一般的に10〜30万円程度の費用が発生します。
同時に施工すれば、足場費用は1回分で済みます。
カバー工法を依頼する際に、外壁の塗装や修理が必要ないかチェックしておきましょう。
風災や雹災、雪災など自然災害によって屋根が破損した場合は、火災保険が適用されるケースがあります。
被害から3年以内であれば、火災保険の申請が可能です。
しかし、時間が経つにつれて破損箇所が経年劣化と判断されてしまう可能性が増加します。
自然災害が原因で屋根が破損したと考えられる場合は、早めに業者に連絡し、火災保険が適用されるか確認してみましょう。
屋根から雨漏りしている場合や、屋根材の腐食が深刻な場合などは、カバー工法による修理が適切ではないケースがあります。
カバー工法をしても不具合が起きてしまった場合、修理にかかった費用や手間が無駄です。
そのため、葺き替えや雨漏りの部分修理などの施工方法のほうが、良い結果を得られる可能性があります。
信頼できる業者に、既存の屋根の状態をしっかり調べてもらった上で、最適な修理方法を提案してもらいましょう。
屋根のカバー工法の失敗例は、業者の知識不足や経験不足が原因で起きている場合がほとんどです。
そのため、優良業者を見つけることが、カバー工法の失敗を防ぐための重要なポイントとなります。
カバー工法にかかる費用は高額となるので、無駄な出費を防ぐためにも安心して任せられる業者を慎重に選びましょう。
屋根のカバー工法は優良な専門業者に依頼して、工事の失敗や無駄な出費を防ぎましょう。
屋根修理業者を選ぶ場合は屋根の修理業者を選ぶ7つのポイント!失敗しない選び方を知ろうを読めば失敗を避けやすくなります。
ぜひチェックしてみてください。
なお「じもと屋根修理」ではドローンで屋根の点検ができます。直接屋根の状態を確認できるので興味がある方はぜひお問い合わせください。
内野 友和
この記事は私が書いています。
1979年生まれ。一級建築板金技能士。
父・内野国春の元で建築板金の修行を始め、2014年より代表となり家業を受け継ぐ。
20年以上、約5000件の現場経験で培った技術と知識で、建物の屋根・雨樋・板金・外壁工事を通じ、地域の皆様のお役に立てるように努力しております。