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「屋根のカバー工法で雨漏りを修理できる?」
「カバー工法のメリットとデメリットを知りたい」
屋根の雨漏り修理でカバー工法を行うか考える際に、このような情報を知っておきたい人は多いでしょう。
カバー工法とは、既存の屋根を残した状態で、新たに屋根材をかぶせて施工する工法です。
費用を抑えられるメリットから、広く行われている工法です。
ただし、すべての雨漏り修理をカバー工法で行えるわけではありません。
そこで本記事では、カバー工法について以下の3つの情報を解説します。
・カバー工法の特徴
・メリットとデメリット
・修理費用の相場
この記事の内容を把握すると、現状の屋根にカバー工法での修理が適しているのかがわかるでしょう。
目次
カバー工法で雨漏りを修理することは可能です。
ただし、屋根によってカバー工法が可能なものと不可能なものがあります。
一般的に最もよくカバー工法で修理されるのはスレート屋根です。
また、瓦棒屋根をカバー工法で修理することも可能です。
ただし、劣化が激しい状態だと、カバー工法ができないケースもあります。
現状を判断するために、業者による点検が必要です。
点検方法によっては費用が発生するため、業者に確認するといいでしょう。
なお、瓦屋根は基本的にカバー工法での修理ができません。
瓦屋根の場合は、部分修理か、全体的な葺き替えによる雨漏り修理を行います。
屋根カバー工法はどのような作業を行うのか、どんな特徴があるのかを紹介します。
カバー工法とは、現状の屋根に防水シートを敷いて、それを挟むように金属屋根など軽い素材の屋根を直接貼り付ける工法です。
瓦棒屋根に構造用の合板を増し貼りした上に、防水シートや金属屋根を貼るのはカバー工法とはいえません。
下記画像のような施工は、「既存屋根に構造用の合板を増し貼りするカバー工法」と表現するのが適切です。
一般的にカバー工法とは、スレート屋根を軽量なガルバリウム鋼板などでカバーする工法のことです。
スレート屋根の日本シェアは約6割となるため、スレート屋根にカバー工法を行うことが多いです。
瓦棒屋根などの古い屋根では、下地が悪くなっていることが多いので、カバー工法よりも葺き替えをおすすめします。
瓦棒屋根の下地が劣化しやすい理由としては、緩勾配の屋根が多く、雨水が滞留しやすいことが挙げられます。
前提として、カバー工法をしても既存の屋根の劣化は直りません。
以下にて、カバー工法で屋根の雨漏りを修理するメリットとデメリットを解説します。
カバー工法のメリットは、主に以下の3つです。
・費用を抑えられる
・工事日数が少ない
・雨音が軽減できる
既存の屋根を撤去する手間が省けるため、廃材の撤去費や処分費が削減できます。
屋根をはがす手間が省ける分、修理日数が少ないのもメリットです。
また、屋根の厚みが増すため雨音の軽減が期待できます。
雨音に悩まされている方にも向いている施工方法でしょう。
カバー工法のデメリットに、以下の2つが挙げられます。
・雨漏りが再発した場合修理の手間がかかる
・雨漏りの原因特定が難しくなる
大きなデメリットは、二重になった屋根で雨漏りが再発した場合、非常に修理の手間がかかることです。
二重の屋根だと、雨漏りの原因が既存か新規の屋根材なのかをそれぞれ特定するために、時間と手間がかかります。
そのため、信頼できる業者に雨漏りが再発しないようなしっかりとした施工をしてもらうことが重要です。
スレートからガルバリウム鋼板の屋根にカバー工法で修理する場合は、100~150万円程度です。
瓦棒屋根からガルバリウム鋼板へのカバー工法は、100〜130万円程度が相場です。
もちろん既存の屋根材や大きさ、現場の環境によって修理費用は多少変動します。
ちなみにガルバリウム鋼板とは、耐食性と耐久性に優れた板金素材です。
見た目が昔ながらのトタンに似ている屋根もありますが、耐食性は大きく向上しています。
また薄くて軽量な素材のため、カバー工法を行っても屋根への負担がほとんどありません。
なお、カバー工法ができない屋根は、部分修理か葺き替えによる修理を行います。
屋根を葺き替える場合、150~250万円程度がおおまかな費用相場です。
葺き替えは屋根をすべて新しくするため、劣化状況がリセットされる安心感が得られます。
屋根の種類や状況によって、カバー工法か葺き替えか部分修理かを適切に選択してください。
どの修理方法が適切か判断できない場合は、信頼できる業者に相談することをおすすめします。
屋根カバー工法を検討すべきタイミングとしては、以下の2つが挙げられます。
・屋根材が寿命を迎えたとき
・屋根に不具合が発生しているとき
上記項目について、それぞれ詳しく説明しますので、ぜひ参考にしてください。
屋根材が寿命を迎えると、経年劣化による不具合が起きやすくなります。
急な雨漏りや破損などであわてないように、屋根材の寿命について理解しておきましょう。
屋根材は、素材によって寿命が違います。
・アスファルトシングル:10〜20年
・スレート:20〜30年
・トタン:15〜20年
・ガルバリウム鋼板:20〜30年
屋根材の寿命を迎えたら、不測の事態になる前にカバー工法の検討をおすすめします。
雨漏りなどの不具合や劣化を確認したら、すぐに修理業者に相談して、カバー工法を検討すべきタイミングです。
雨漏りが発生したからといって、必ずしもカバー工法を行う必要はありません。
台風や強風によって屋根の一部が壊れた場合などは被害箇所の補修のみで済みます。
しかし、自然災害ではなく経年劣化による傷みが原因であれば、カバー工法を行うかの検討が必要です。
経年劣化による雨漏りは、一部箇所のみを補修しても、すぐに別の箇所で再発する可能性があります。
直しても直しても不具合が繰り返されるという事態を避けるなら、カバー工法で屋根全体をリフォームすることをおすすめします。
屋根リフォームを考えている人の中には、カバー工法と葺き替えのどちらを行うべきかで悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
葺き替えとは、既存の屋根を撤去して新規の屋根材を取り付ける工法です。
カバー工法と葺き替えのどちらがおすすめかは、リフォームの目的や屋根の状況によります。
断熱性を高めたり修理費用を抑えたりするなら、カバー工法がおすすめです。
下地や屋根材が傷んでいる場合は、葺き替え工事をおすすめします。
まずは、カバー工法の実施がおすすめのケースについてご紹介します。
カバー工法を行うと、屋根が二重になり厚みが増すため、熱が逃げにくくなり断熱効果が高まります。
また、断熱材と一体型の金属屋根を使うことで、さらに断熱効果を高めることが可能です。
断熱材が室内に熱が伝わるのを防いでくれるのと同時に、雨音などを軽減し遮音性も高まるというメリットがあります。
カバー工法は、既存の屋根を残したまま、新しい金属屋根を載せる工法です。
既存の屋根の解体撤去の手間がなくなり、撤去した屋根の処分にかかる費用もかかりません。
工事にかかる日数は、撤去がないので短くなり、施工費を安くすることができます。
断熱効果を上げたい、工事費用を抑えたいというケースでは、カバー工法がおすすめです。
下地や屋根材の傷みが目立つケースでは、葺き替えがおすすめです。
カバー工法は、既存の屋根に被せるように新しい防水シートと屋根材をおおう工事です。
下地や屋根材が傷んでいると、新しい屋根材をしっかり固定できません。
固定が不十分なままでは、雨漏りや剥がれの原因になってしまいます。
カバー工法にするか、葺き替えにするかは屋根下地の傷みの状態を確認して判断する必要があります。
屋根下地の状態を確認し、どちらにするか判断するのは修理業者です。
的確な判断ができる、知識と経験を兼ね備えた業者を選ぶことが重要になります。
カバー工法は、既存の屋根の上に新しい屋根を載せて貼り付ける工法なので、軽くて扱いやすい金属屋根が求められます。
カバー工法でよく使われるガルバリウム鋼板は、合金でメッキされた薄い鉄の板です。
軽量で扱いやすく、耐久性もあるのが特徴です。
アスファルトシングルも軽い金属屋根として挙げられますが、耐用年数が短いのでおすすめできません。
セメントを薄い板に加工したスレート屋根は、素材的に割れやすいので、新たにカバー工法で設置するのには不向きです。
瓦屋根は、カバー工法を行えません。
瓦屋根には厚みがあり波型で平坦ではないので、フラットな金属屋根を使うカバー工法はできないのです。
無理な施工は、雨漏りや剥がれの原因となるので注意しましょう。
カバー工法の施工で失敗しないためのポイントは、信頼感のある業者を選ぶことです。
大切な屋根の施工を任せるには、知識と経験を兼ね備えた業者を選ぶ必要があります。
信頼感のある業者を選ぶ方法についてまとめました。
・建築業許可を得ているか
・地元で長年営業しているか
・リフォームパートナー協議会に加盟しているか
・自社職人がいるか
・国家資格を取得した職人がいるか
これらの方法について詳しく紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
建設業許可とは、一定以上の金額の建設工事を請け負うときに必要とされる許可のことです。
申請にはいくつかの資格要件をクリアしていなければなりません。
国土交通省または都道府県が適格だと判断すると、建設業許可を得ることができます。
許可を得ていない業者だからダメというわけではありません。
しかし、許可を得ている業者はない業者と比較して信頼感が高いといえます。
建築業許可を得ているかどうかは、国土交通省の建設業者検索システムから検索できます。
地元で長く営業している業者は、知識や経験の蓄積が伺えるため、信頼感があります。
知識や経験を生かし、お客様から評価を得られる仕事をしなければ、評判が広がりやすい地元で営業を続けることはできません。
また、地元の業者は距離的に近い場所にあるので、トラブルが発生したときに駆けつけてもらいやすいというメリットもあります。
屋根のリフォームを行うなら、地元で長年営業している修理業者への依頼を考えてみることをおすすめします。
リフォームパートナー協議会は、加盟企業がお客様から信頼されるような業者になるよう、指導・育成を行っている団体です。
リフォームパートナー協議会は、加盟業者に協議会独自の講習を義務付けています。
講習の内容は、分かりやすい見積書の作成方法、お客様に対するマナー、リフォーム産業の情勢などです。
加盟業者には、丁寧で分かりやすい接客が期待できます。
加盟している業者は、リフォームパートナー協議会の公式サイトから確認できます。
自社に充分な人数の職人がいる業者は、信頼感があります。
職人を外注すると、マージン(手数料)が発生するため、費用を上乗せされることがあるからです。
職人を外注することが多い業者は、費用面で不安感があります。
また、自社職人であれば外注よりもスケジュールに融通をきかせやすく、柔軟に工事を行ってくれることもあります。
外注がダメというわけではありませんが、自社職人を雇用しているかどうかも修理業者を選ぶ一つのポイントとして挙げられます。
国家資格を取得した職人がいるかを確認することは、信頼感のある業者を選ぶコツの一つです。
屋根のリフォームなど住宅関連の国家資格には、以下のような資格があります。
・建築板金技能士|屋根、管、板金
・かわらぶき技能士|瓦葺き
・建築士|設計、施工監理
・施工管理技士|工事管理全般
合格には一定の経験年数と実務的な知識が必要であるため、国家資格を取得している職人が在籍している業者には信頼感があります。
カバー工法で雨漏りを修理することは可能です。
既存の屋根を撤去する工程が省けるため、費用を抑えられるメリットがあります。
ただし、屋根の劣化が進行している場合は、カバー工法ができない可能性があるため注意が必要です。
失敗のリスクを避けるためにも、雨漏りを修理する際は、経験豊富な業者に相談しましょう。
屋根修理業者を選ぶ場合は屋根の修理業者を選ぶ7つのポイント!失敗しない選び方を知ろうを読めば失敗を避けやすくなります。
ぜひチェックしてみてください。
なお、じもと屋根修理では、ドローンを使った屋根点検を無料で実施しています。
屋根の劣化を直接確認できるため、屋根の状況を詳細にチェックできます。
お近くにお住まいで、ドローンを使った屋根点検にご興味がある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
内野 友和
この記事は私が書いています。
1979年生まれ。一級建築板金技能士。
父・内野国春の元で建築板金の修行を始め、2014年より代表となり家業を受け継ぐ。
20年以上、約5000件の現場経験で培った技術と知識で、建物の屋根・雨樋・板金・外壁工事を通じ、地域の皆様のお役に立てるように努力しております。