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「屋根板金が劣化しているといわれたけれど、どこの部分を指しているの?」
「屋根板金の修理方法を知りたい」
屋根板金に修理が必要になった際に、このような疑問を持つ方も多いことでしょう。
本記事では、屋根板金の種類や劣化症状、修理方法などを解説します。
この記事を読めば、屋根板金についての基礎知識が身に付いて、正しい方法で修理やメンテナンスができるでしょう。
目次
屋根板金とは、屋根に設置されている薄くて平たい金属製の板の部分のことです。
屋根材のつなぎ目や周辺から雨が住宅内に浸入しないようにするために、施工されています。
主に、金属屋根やスレート屋根に設置されます。
昔はトタン製で屋根板金を形成していましたが、現在はガルバリウム鋼板製が主流です。
ガルバリウム鋼板は耐久性が高く、サビにくい素材のため、雨風にさらされる屋根板金に適しています。
設置箇所に合わせて曲げたり、切断したりして形を整えるため、経験豊富な業者による施工が欠かせません。
強風や飛来物が当たることによって変形したり外れたりしやすい箇所なので、定期的に状態を確認する必要があります。
屋根板金には下記のようにいくつか種類があります。
・棟板金
・谷樋板金
・ケラバ捨て水切り
・雨押え水切り板金
・軒先水切り板金
それぞれどのような役割があるのか詳しく解説していきます。
あわせて修理が必要になった場合の費用相場も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
棟板金とは、屋根の最も高い三角部分に設置されている板のことです。
一般的に、スレート屋根や金属屋根に設置されており、瓦屋根には棟板金ではなく棟瓦が施工されています。
棟板金の内部には屋根材を押さえる貫板が入っており、木材が使われていることがほとんどです。
強風や経年劣化によって外れやすい箇所でもあるため注意が必要です。
棟板金の修理費用相場は、1メートルあたり約2,500〜6,000円となっています。
谷樋板金は、屋根同士の接合部分で谷になる箇所に設置して、雨水を軒先に向かって適切に流す役割を持ちます。
金属屋根のほかに、瓦屋根にも谷樋板金は施工されています。
傾斜になっている箇所に施工されているため、雨や雪の影響を受けやすく、ひび割れやサビが発生する可能性が高いです。
浮きが目立っていたり、変色していたりする場合は、早めに修理をしましょう。
修理費用の相場は1メートルあたり約4,000〜5,000円です。
ケラバ捨て水切りの「ケラバ」とは、雨樋がついていない屋根側の端にあたる部分のことです。
屋根の端は雨風の影響を受けやすく、雨水が侵入しやすい部分です。
ケラバ捨て水切りを屋根端に設置することで雨水が住宅内部へ浸入するのを防げます。
しかし、ケラバ捨て水切りに木の葉や土埃などが詰まるとうまく排水されません。
小さいゴミでも積み重なると雨漏りにつながる恐れがあるため、定期的に掃除する必要があります。
ケラバ捨て水切りの修理費用は1メートルあたり約1,500〜3,500円です。
外壁と屋根のつなぎ部分のことを「雨押え」といいます。
雨押え水切り板金は、外壁をつたってきた雨水が接合部に侵入するのを防いでくれるため、雨漏りのリスク軽減につながります。
多くは屋根材や壁材の交換時期と同じなので、頃合いを見て点検してもらいましょう。
費用目安は1メートルあたり約1,000〜4,000円です。
軒先水切りは、屋根の先端部分に取り付ける部材です。
特に雨水が集中する部分なので、雨漏りを防止するための重要な役割があります。
瓦屋根の場合は、瓦の隙間に入った雨水が水切りを経由して樋に流れる仕組みのことです。
強風を受けやすい軒先を固定することで、屋根材の捲れ上がりを抑える役目も果たします。
軒先水切り板金の設置費用は1メートルあたり約1,500〜3,000円です。
屋根板金は雨風の影響を受けやすい箇所なので、劣化を放置すると雨漏りする危険性があります。
点検やメンテナンスが必要な劣化症状を把握しておきましょう。
屋根板金の主な劣化症状は以下の通りです。
・釘の浮き
・板金の浮き
・板金部分のサビ
・貫板の腐食
・ゴミのつまり
それぞれの症状を解説しながら、修理方法も紹介します。
貫板の腐食や経年劣化などによって、板金を固定している釘が浮いてくる場合があります。
釘が浮くと、内部に雨が浸入したり、板金が外れたりしてしまって危険です。
釘が抜けて雨樋に流れると、破損や排水の詰まりの原因になる可能性もあります。
また、庭やカーポートに釘が落ちた場合は、自転車や車などに被害が及ぶ危険性も考えられます。
釘は徐々に浮いてくるため、気づきにくいケースが多いです。
業者による点検を定期的に行い、釘の浮きが見つかったら打ち直しをしてもらいましょう。
固定する釘の浮きを放置すると、強風や経年劣化によって板金が浮いてきてしまう場合があります。
板金が浮くと、内部に雨が浸入して雨漏りの原因になります。
釘の浮きよりも雨漏りしやすい状態になってしまうため、板金の浮きは早めに修理しましょう。
また、板金が飛散すれば周辺の住宅に危害を与えたり、通行人にケガを負わせてしまったりする危険性もあります。
板金が浮いていたら釘で打ち直すか、破損があれば新たな素材で施工するなど、状況に合わせて対処しましょう。
板金部分のサビも劣化症状のひとつです。
現在、施工されている屋根板金はガルバリウム鋼板製のものが多いですが、完全にサビないというわけではありません。
潮風や経年劣化などの影響で、サビが発生する可能性があります。
サビは劣化の初期段階の症状ではあるものの、早めに対処するのが望ましいです。
サビが進行すると、板金の耐久性が低下するため、早めに塗装して補修しましょう。
サビによる劣化がかなり進んでいるようであれば、新しい素材で施工し直すのがおすすめです。
定期的にサビが発生していないか点検しましょう。
貫板とは、棟板金の内部に施工されている木の板のことです。
木材のため雨水が浸入したまま放置すると、腐食する可能性があります。
腐食が進むと、棟板金を修理してもすぐに破損したり、劣化したりしてしまうため、取り替え工事が必要です。
貫板が腐食している場合は、棟板金に釘がうまく刺さらなくなるため、劣化のサインと捉えてもいいでしょう。
もし、屋根材や防水シートにまで影響が出ている場合は、貫板の交換だけではなく、葺き替えやカバー工法が必要になるケースもあります。
谷樋板金は屋根同士の接合部分、傾斜になっている箇所に施工されるものです。
落ち葉などのゴミがたまりやすい形状となっており、詰まりを放っておくと雨水が上手く流れず雨漏りの発生原因となってしまいます。
ゴミが飛んでくるのを防ぐのは難しいため、定期的な点検と掃除が必要です。
屋根板金の修理はどのように行うのか、大まかな流れを見てみましょう。
・足場の設置
・棟板金の撤去
・貫板の撤去
・新しい貫板を設置
・新しい棟板金を設置
屋根の修理になるため、足場の設置が必要です。
足場を設置し終えたら既存の棟板金および貫板を撤去し、新しいものに張り替えます。
大きな劣化でなければ古い釘穴をコーキングで埋めて、貫板の防腐と防水処理をおこなうだけですむ場合もあります。
屋根板金のメンテナンス時には、交換か塗装のどちらを選べば良いのか悩む人がいるでしょう。
基本的には劣化具合がひどいと交換、軽ければ塗装をおすすめします。
・多少のサビならサビ止め塗装
・全体的なサビやサビ穴があるなら交換
下記にて、屋根板金の交換と塗装について詳しく解説しています。
どちらが良いのか個人で見極めるのは難しいため、業者と相談しながらすすめましょう。
部分的なサビの発生であるなら、塗装だけでメンテナンスできます。
ただし軒先水切り板金や谷樋板金は屋根材に隠れているので、塗装メンテナンスできないことを覚えておきましょう。
全体的にサビついていたり穴が開いていたりする場合には交換が必要です。
部分交換もできますが、サビが他の箇所にも発生する可能性があるため、あまりおすすめはできません。
瓦屋根の場合、屋根板金の交換は周囲の瓦を取り外して行います。
スレート屋根や金属屋根だと屋根材を剥がす必要があり、手間がかかることから費用が高額になるケースがあります。
今ある屋根材の上から新しい屋根材をかぶせるカバー工法だと、屋根材を剥がしたり処分したりする手間が不要です。
ただしサビの状態がひどいなど屋根材の状態によってはカバー工法できない場合もあります。
またカバー工法でも屋根材の上にある棟板金と、その棟板金の下地になる貫板の撤去が必要です。
屋根板金からの雨漏りを防ぐためには、優良業者に施工を依頼して、定期的にメンテナンスを行うことが大切です。
劣化を進行させないように、対処法を把握しておくとよいでしょう。
屋根板金を固定している釘が浮いたりサビたりするなど、何か不具合が起きると雨が浸入しやすい状態になってしまいます。
雨の浸入を放置すると、屋根材や下地まで劣化して、雨漏りが発生する可能性も高まります。
劣化の進行を防ぐためにも、定期的に屋根板金の点検やメンテナンスを行いましょう。
状態を確認するには屋根の上にのぼる必要があるため、安全を考えて業者に依頼するのが得策です。
修理が必要になった場合も、DIYではなく業者に任せましょう。
「じもと屋根修理」では、ドローンを使った点検を実施しています。
モニターで屋根の劣化状況を確認できるため、修理内容も理解しやすくなります。
ドローンによる点検が気になる方は、お気軽にご相談ください。
屋根板金の施工は、屋根工事の専門家である建築板金業者に依頼するのがおすすめです。
屋根のプロフェッショナルに任せれば、板金の素材や劣化症状に合わせて適切な施工や修理をしてくれます。
中でも、優良業者が工事することで、施工不良を防ぎ、雨漏りがしにくくなります。
業者選びの際は、建設業許可を保有しているかや、地域密着型かなどを確認するとよいでしょう。
地域密着型の業者は、事務所と自宅の距離が近いため、定期的に点検やメンテナンスの対応もしてくれやすいです。
また、建築板金技能士や施工管理技士などの国家資格を取得している職人がいる業者も信頼度が高い傾向にあります。
安心できる判断材料をリサーチして、優良業者を見つけましょう。
優良業者の選び方について詳しく解説しています。
優良業者の選び方がわからない人向けに、業者選びのポイントを紹介します。
・建設業許可を持っている
・リフォームパートナー協議会(RECACO)に加盟をしている
・地域に密着している
・自社職人がいる
・国家資格を取得している
探せば探すほど業者がたくさん出てきてしまい、結局どこが良いのか悩んでしまう場合もあるはずです。
選ぶポイントを知り、信頼できる業者に依頼できるようにしましょう。
建設業許可を持っていると、信頼できる業者だといえます。
本来、建設業許可は一定規模以上の工事に必要な証明書です。
小規模工事には必要ありませんが、建設業許可があるのとないのとでは安心感が違ってきます。
工事の質が良かったか、サービスに満足できたかどうかは目で見てわかりにくいものです。
建設業許可を得ているかどうかは、信頼できる業者の判断材料になります。
リフォームパートナー協議会とは、住宅リフォームを考えている人が安心して業者に依頼できるような環境作りに取り組んでいる団体です。
リフォーム業者に対して指導や育成を行うのはもちろん、協会独自の講習を提供しています。
信頼できる業者になれるようサポートしてくれるので、リフォームパートナー協議会に加盟しているなら安心して依頼できるはずです。
住んでいる地域で長く営業している業者に依頼するのもおすすめです。
同じところに住んでいるからこそ、地域の住宅事情や気候といった特性を理解しています。
その地域に合わせて最適な工事内容を提案してくれる点が魅力的です。
さらに、同じ地域の業者だと万が一のトラブルにもすぐに来てもらえるメリットがあります。
自社職人を雇用しているかどうかも業者選びで注意したいポイントです。
屋根板金の修理はリフォーム会社でも可能です。
しかし仲介料や手数料などが発生するため、どうしても工事費用が高くなってしまいます。
リフォーム業者に依頼しても、実際に工事するのは建築板金業者です。
自社職人のいる業者に依頼した方が、お手頃な価格帯で質の高い施工を受けられる可能性が高いです。
屋根工事に関連する国家資格を取得している業者かどうかのチェックも必要です。
国家資格を所有している業者は技術力の高さが伺えるため、信頼感があります。
屋根工事に関する国家資格は、建築板金技能士や施工管理技士などです。
公式サイトを確認したり直接質問したりして、上記の資格保有者がいるかどうか確認してみましょう。
屋根工事は職人の技術によって差が生まれます。
できるだけ経験豊富の職人がいる業者を選ぶことをおすすめします。
訪問営業の人に「屋根板金が浮いている」と言われたときの対処法を解説します。
突然、屋根板金の浮きを指摘されたら戸惑うことも多いはずです。
本当に浮いているのか、どこまで信用したら良いのかわからない人は下記のことに注意しましょう。
・屋根に登らせない
・すぐに契約しない
訪問営業はトラブルになる場合が多いため、焦らず慎重に対処する必要があります。
「屋根板金が浮いている」と言われたからといって、勝手に屋根に登らせてはいけません。
訪問営業の人が悪徳業者だった場合、屋根板金に問題がなくても「早急に修理しないと危険」と不安を煽ってくる可能性があります。
また、修理しておいたといって高額な請求をするケースもあります。
屋根に登らせたことによってトラブルのきっかけを作ってしまう恐れがあるのです。
もちろん訪問営業を行っている中には誠実に仕事をしている業者もいます。
しかし基本的には、訪問営業の人に「登って良いですか?」と聞かれても断っておくのが無難です。
訪問営業に来た業者の見積もりや施工内容に納得できたとしても、その場で契約するのはおすすめできません。
訪問営業者は少しでも多くの契約を取りたいと考えている可能性が高いため、いろいろな言葉ですぐに契約させようとします。
「すぐに工事しないと危険な状態」「今契約すると大幅に割引できる」など、大袈裟に煽ってくるケースもあるでしょう。
業者の言葉に流され、勢いで決めてしまっては後になってから後悔することになりかねません。
家族や周囲と相談するなどと言ってその場で契約せず、慎重に決めるのが大切です。
屋根板金に関して、よくある質問をまとめました。
・屋根板金はDIYできる?
・屋根板金の浮きや剥がれを見つけたらどうする?
屋根板金は専門的な話でわからないことも多いはずです。
不安なことがあればあらかじめ業者へ聞いておき、納得したうえで工事を依頼しましょう。
屋根板金はDIYではなく、原則として業者へ工事を依頼するのがおすすめです。
自分で屋根に登ると転落する危険性があります。
さらに修理に必要な材料を揃えるのも、知識がないとわからないことの方が多いはずです。
費用を気にしてDIYでなんとかしようとする人がいるかもしれませんが、手間と労力がかかります。
材料を間違えたり失敗したりするだけでなく、屋根に登ったときに正常な屋根材まで傷つけてしまいかねません。
この場合、結局業者を呼ぶことになるため余計に手間と費用がかかってしまいます。
たとえ応急処置であっても、業者へ連絡するようにしましょう。
屋根板金の浮きや剥がれを確認したら、慌てずに業者へ連絡してください。
屋根の棟板金は経年劣化によって浮いたり剥がれたりすることがあります。
そのまま放置しておくと、台風や強風雨で板金が飛ぶ可能性があり危険です。
ただし、訪問業者に浮きや剥がれを指摘されたからといって、その場で契約するのはおすすめできません。
悪徳業者や訪問営業の中には、契約を急かしたり不安を煽ったりしてくることがあります。
高額請求をされたり、トラブルにつながったりする可能性があるので、家族で話し合ったり別の業者に相談したりしてから慎重に決めましょう。
屋根板金は、屋根材のつなぎ目や周辺から雨が住宅内に浸入しないようにするための重要な金属板です。
正しく施工しないと雨漏りを防げないため、施工や修理の依頼は優良業者にしましょう。
数多くの施工会社から優良業者を選ぶポイントは、地域密着型で活動している、国家資格を持っているなどです。
施工後は定期的に点検やメンテナンスをすることで、劣化の進行を食い止められます。
劣化を放置すると、屋根板金が落下したり飛散したりするので、修理は早めに行いましょう。
内野 友和
この記事は私が書いています。
1979年生まれ。一級建築板金技能士。
父・内野国春の元で建築板金の修行を始め、2014年より代表となり家業を受け継ぐ。
20年以上、約5000件の現場経験で培った技術と知識で、建物の屋根・雨樋・板金・外壁工事を通じ、地域の皆様のお役に立てるように努力しております。