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「天窓がある屋根でもカバー工法はできるの?」
「天窓をカバー工法する際の工事費用いくらだろう?」
自宅に天窓を設置している場合、このような疑問をお持ちの方もいらっしゃるでしょう。
費用や注意点は、とくに気になるポイントです。
結論だけお伝えすると、天窓がついている屋根でもカバー工法は可能です。
この記事では、天窓がある屋根のカバー工法に関する情報をまとめています。
天窓のカバー工法を検討している人は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
天窓がついていても、カバー工法は可能です。
施工する際は、天窓周辺を板金で補強して作業を進めます。
ここで補強をしっかり行うことで、将来的な雨漏りの防止につながるのです。
天窓周り以外の箇所は、一般的な屋根のカバー工法と同じ手順で作業できます。
天窓を取り付けていても屋根工事の作業に支障はないので、安心して依頼しましょう。
天窓付きの屋根にカバー工法は、通常のカバー工法と大きな違いはありません。
天窓周りの作業が追加されるだけなので、複雑な工程が追加されることはないのです。
とはいえ、正しい手順を知っておくと、業者からの説明を理解しやすくなります。
ここでしっかり手順を覚えましょう。
以下で解説していきます。
まずは、軒先に唐草と呼ばれる部材を取り付けます。
唐草は、雨水を樋に流したり、屋根の先端を保護したりするために必要な部材です。
唐草がないと、屋根材の隙間から雨水が浸入して、野地板や防水シートが劣化してしまいます。
屋根材の耐久性を維持させるためにも、唐草は隙間なく設置するのがポイントです。
また、唐草は瓦屋根だけではなく、スレート屋根や金属屋根にも取り付けられます。
防水シートは、雨漏りを防ぐために重要な部材です。
既存の屋根材の上から防水シートを張っていきます。
設置する際は、軒先から棟に向かって敷き詰めていくのがポイントです。
貼り合わせが甘いと、既存の屋根材のひび割れや穴に雨水の浸入を許す恐れがあります。
十分な幅で重ねれば、雨水が浸透するリスクを大幅に軽減できるでしょう。
屋根材の雨仕舞は、天窓周辺からの雨漏りを防ぐための工程です。
雨仕舞では、天窓周りのコーキングを増打ちしたり、新たな水切り板金を取り付けたりします。
雨水が浸入する経路を防げば、万が一新しい屋根材が破損しても被害を受ける可能性が低くなります。
雨仕舞は天窓がついている屋根でのみ発生する工程です。
通常のカバー工法では、防水シートを張った後にケラバ板金を取り付けます。
ケラバ板金は、屋根の側面に取り付ける板金です。
風の影響で側面に流れる雨水を受け止めて、雨樋に流すための役割を担います。
また、唐草と同様、雨水の影響で屋根材の腐食を防止する効果もあります。
メーカー純正品のケラバ板金を使わないと不具合を起こしやすいため、使用する部材もしっかり確認しましょう。
新しい下地が整ったら、新しい屋根材を1枚ずつ取り付けていきます。
屋根材の種類によって細かい取り付け方法は異なりますが、基本的に下部から固定します。
どのように固定されるか知りたい場合は、事前に業者へ聞いてみるとよいでしょう。
屋根材が長ければ、必要な大きさに合わせて現場でカットします。
また、雪が降る地域では通常屋根の1段目、2段目に雪止めを設置します。
雪止めを設置する場合は屋根材の隙間に差し込めば固定できるので、後付けも可能です。
屋根材を取り付けたら、最後に屋根の上部に棟板金を設置します。
棟板金は屋根のつなぎ目を守るために必要な部材です。
つなぎ目を覆うことで、雨水の浸入を防ぎます。
屋根の形状や大きさに合わせて加工する必要があるため、高度な技術を要します。
棟板金の形を整えて固定できたら施工完了です。
天窓の工事と、屋根のカバー工法を合わせて行う際の費用相場は120〜200万円ほどです。
ただし、屋根の種類によって費用は変動します。
屋根の種類別の費用相場は、下記のとおりです。
・スレート屋根 から ガルバリウム鋼板へカバー工法をする場合:100~150万円
・瓦棒屋根 → ガルバリウム鋼板(縦葺屋根・横葺屋根)のカバー工法:100〜130万円
上記金額のほかに、天窓の取り替え費用として20〜50万円前後が上乗せされます。
天窓を取り付けている場合は、数十万円の追加費用がかかることを覚えておきましょう。
天窓周りのカバー工法工事をお得に行うポイントは、ほかの箇所と同時に施工してもらうことです。
天窓は屋根上に取り付けられているため、工事の際には足場の設置が必要になります。
外壁や屋根のリフォーム時にも足場が必要になるので、まとめて工事を行うことで費用の節約につながるのです。
天窓の修理と組み合わせる例として代表的なものは、屋根のカバー工法や葺き替え工事です。
また、外壁や屋根の塗装と同時に行うケースも多いでしょう。
天窓の修理や付け替え、撤去をする際は、ほかのリフォームと合わせて行えるように時期を調整することがおすすめです。
ここからは、実際に屋根の工事を依頼する業者について紹介していきます。
天窓付きの屋根を工事する場合の依頼先は、以下の通りです。
・地域の工務店
・建築板金業者
・リフォーム会社
・ホームセンター
それぞれの特徴について、詳しく解説します。
1つ目の候補は、地域の工務店です。
工務店は、さまざまなリフォーム工事を取り扱っている業者です。
周りの業者と繋がりが多いため、仮に天窓の工事を受け付けていない場合でも、作業できる会社を紹介してくれることもあります。
どのようなリフォーム工事でも対応してくれる場合が多いので、依頼先に迷ったら工務店に相談してみましょう。
2つ目の候補は、屋根工事の専門家である建築板金業者です。
建築板金業者では、天窓周りに限らず、屋根に関するほとんどの工事を請け負っています。
カバー工法だけでなく、葺き替えや部分的な修理も依頼できます。
点検や見積もりを無料で実施している会社も多く、工事が必要な箇所をわかりやすく提案してくれるはずです。
屋根に関する工事で迷ったら、まずは建築板金業者に相談してみてください。
3つ目の候補は、リフォーム会社です。
業者に直接依頼するのが難しい場合は、リフォーム会社に相談する手段もあります。
リフォーム会社は多くの業者と提携しており、さまざまな工事に対応できることが特徴です。
ただし、施工自体は下請け業者が行う点は覚えておく必要があります。
リフォーム会社は営業がメインで自社施工するケースは稀です。
下請けが工事を行う場合は中間マージンが発生するため、直接依頼するよりも費用はかかります。
屋根以外にも手を加えたい箇所がある場合は、リフォーム会社に依頼してまとめて工事するとよいでしょう。
4つ目の候補は、ホームセンターです。
ホームセンターでも提携業者が施工する工事プランを提供しているため、天窓のカバー工法の依頼を受けてくれる場合があります。
どの地域にもあるホームセンターは、気軽に相談できる点が魅力です。
ただし、ホームセンターへ依頼するとどのような業者が工事を行うかは現場に来るまでわかりません。
人柄や技術力は職人によって違うため、事前に把握できないのは不安です。
信頼できると納得した上で依頼したい場合は、直接施工できる業者を選びましょう。
天窓付きのカバー工法は、失敗すると雨漏りするリスクがあります。
施工不良を避けるためには、業者選びが重要です。
以下で伝えるポイントを押さえて、後悔のない業者選びをしましょう。
・建設業許可を取得しているか
・リフォームパートナー協議会に加盟しているか
・地域に密着した営業をしているか
・自社職人が施工するか
・国家資格を取得しているか
それぞれ詳しく解説します。
建設業許可とは、国土交通省や知事が発行する許認可のことです。
建設業許可を取得している業者は、税込500万円以上の工事を受注できるようになります。
住宅のリフォーム工事で500万円を超えるケースは稀ですが、取得しているだけで信頼につながります。
建設業許可の取得はいくつかの条件を満たす必要があり、決して安易に取得できるものではありません。
国土交通省や知事が適格だと判断することで得られる許認可です。
少しでも信頼できる業者を選びたい方は、建設業許可の有無をチェックしてみるとよいでしょう。
リフォームパートナー協議会とは「信頼される業者の育成」を目的とした団体です。
全国のリフォーム業者が加盟しており、協議会独自の講習を受けて現場に出ています。
加盟には、建設業許可の取得や国家資格を持った社員の在籍など厳しい条件が課せられます。
条件をクリアして加盟している業者は、信頼性が高いと言えるでしょう。
加盟しているかどうか知りたい場合は、リフォームパートナー協議会の公式サイトから確認できます。
地域に根付いた営業を行っている業者には、安心して工事を任せられます。
継続的に地域で仕事を受注していることは、品質が高い工事を行っていることの裏付けになるでしょう。
また、評判が良いのは、技術力に加えて人柄の良さも関係しています。
丁寧な対応をしてくれる業者であれば、長いお付き合いになるかもしれません。
地域からの信頼性を得ているかは、近隣住民の声やインターネットの口コミを確認してみましょう。
業者へ依頼する際は、自社職人が施工するか、相談時に確認しておきましょう。
自社職人が工事を行う会社は、品質にこだわりを持っているケースが多いです。
また、自社で直接施工する場合は、営業会社による中間マージンが発生しないため工事金額も安くなります。
施工と金額、どちらの面を見ても自社で直接施工できる業者に依頼すると、満足度の高い工事が期待できるでしょう。
屋根工事に関する国家資格を持った職人が在籍していると、安心感が高まります。
経験と知識を組織内で共有して高め合っているので、どの職人が施工しても完成度にばらつきがあまりありません。
屋根工事に関する国家資格がわからない方に向けて、以下に代表的な資格をまとめました。
・建築板金技能士
・かわらぶき技能士
・建築士
・施工管理技士
上記の資格を取得するには、一定の実務経験と知識が必要です。
簡単に取得できる資格ではないため、業者選びの判断材料になるでしょう。
「台風で屋根が破損した」「突風で板金が外れた」など、自然災害によって屋根が破損した場合は、火災保険を適用できる可能性があります。
保険会社によって規約が異なるため、利用を検討する際は事前に確認が必要です。
条件を満たし、適切な手順を踏んで申請すれば、工事費用の一部を保険金でまかなえます。
天窓が付いていても利用できる場合があるため、加入している保険会社に聞いてみましょう。
なお「火災保険が利用できる」と言って近づいてくる業者には注意してください。
現場をしっかり見ていないにもかかわらず、火災保険が使えると断言する場合は悪徳業者の可能性があります。
利用の可否は最終的に保険会社が判断することなので、騙されないようにしましょう。
天窓の修理や交換のほかに、撤去という選択肢を考える人もいらっしゃいます。
天窓を撤去する場合も、ほかの屋根工事と合わせて実施するのがおすすめです。
具体的には、カバー工法や葺き替えと同時に天窓の撤去を行うのが最適です。
屋根の修理は一生のうちに何度も行うものではないため、もし「天窓はもういらないかも…」と思った場合は、タイミングを合わせて撤去してしまうとよいでしょう。
ほかの工事と同時に行うことで、費用も手間も少なく済みます。
デザイン性や通気性に優れる天窓ですが、メンテナンスの手間やコストはデメリットにもなり得ます。
状況によっては、天窓を撤去するメリットのほうが大きい場合もあるでしょう。
天窓を撤去する具体的なメリットは、下記の4つです。
・雨漏りのリスクを回避できる
・強い日差しが気にならなくなる
・エアコンの効きがよくなる
・掃除の手間が省ける
それぞれを詳しく解説していきます。
天窓を撤去する最大のメリットは、雨漏りのリスクを避けられることです。
天窓は、屋根の周辺でもっとも雨漏りリスクが高い箇所と言われています。
メンテナンスを怠ると、窓周辺のシーリングやゴムパッキンが劣化しやすくなるためです。
また、ネジのゆるみが原因で、すき間ができてしまうケースもあります。
すでに雨漏りが発生している場合や、将来的なリスクを回避したいときは天窓の撤去も選択肢に入れてみてください。
2つ目のメリットは、強い日差しが気にならなくなることです。
天窓の採光効果は、壁に取り付けた窓の約3倍と言われています。
そのため、天窓の設置が原因で、強すぎる日差しに悩まされる方も多いはずです。
また、同じ場所に日差しが当たり続けると、室内の壁や床の劣化にも繋がります。
天窓を塞ぐことで、強すぎる日差しが気にならなくなるでしょう。
日当たりが良すぎると感じている方にとっては、天窓を撤去したほうが快適に過ごせる可能性があります。
天窓を撤去すると、エアコンの効きもよくなります。
窓のすき間を塞ぐことで、室内の空気が外へ漏れにくくなることが理由です。
また、天窓を設置していると、日差しが原因で室温が上がりやすくなります。
特に夏場は窓から伝わる太陽熱が原因で、エアコンの効きが悪くなるケースも多いでしょう。
空調の効きがよくなることで節電にもつながります。
天窓を撤去することで、夏場の暑さから解放されるメリットがあります。
天窓を撤去することで、掃除する手間も省けます。
天窓は高所に設置してあるので、掃除をするのがとても大変です。
しかし定期的な掃除をしておかなければ、天窓本来の「気持ちのよい採光」が実現できず、魅力が活かせなくなってしまいます。
掃除のコストや手間が煩わしく感じている場合は、思い切って天窓を撤去してみるのもよいでしょう。
天窓を設置している方の中には、撤去せずに長く使いたいと考える方もいらっしゃるでしょう。
そこで、カバー工法や窓の撤去を行わずにメンテナンスする方法を3点紹介します。
・コーキングですき間を塞ぐ
・劣化したゴムパッキンを交換する
・ネジのゆるみをチェックする
上記のようなメンテナンスを定期的に行うことが、天窓を長持ちさせるポイントです。
また、部分的なメンテナンスであれば費用も安く抑えられます。
大規模な工事を避けたい場合は、定期点検を怠らないようにしましょう。
天窓のカバー工法が気になっている方は、まず建築板金業者に相談してみましょう。
工事にかかる正確な費用は、見積もりをしてもらわないとわかりません。
屋根の専門家である建築板金業者に問い合わせれば、要望に応じた正確な見積もりを出してもらえます。
ほかに気になる箇所があれば、同時に見てもらうのもよいでしょう。
見積もり内容を確認して、予算に合った処置を検討してみてください。
天窓についてより詳しく知りたい方は、以下記事をご一読ください。
内野 友和
この記事は私が書いています。
1979年生まれ。一級建築板金技能士。
父・内野国春の元で建築板金の修行を始め、2014年より代表となり家業を受け継ぐ。
20年以上、約5000件の現場経験で培った技術と知識で、建物の屋根・雨樋・板金・外壁工事を通じ、地域の皆様のお役に立てるように努力しております。