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「棟板金の貫板はどんな役割があるの?」
「貫板が劣化したらどうすれば良いの?」
このような疑問を持つ方に向けて、貫板の役割や劣化したときの対処法を解説しています。
貫板は、棟板金を固定する重要な屋根材です。
貫板が劣化すると、屋根全体の劣化を招いてしまう恐れもあるため、早めの対処が必要です。
貫板の劣化を示すサインや、交換にかかる費用も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
目次
貫板は、屋根の頂上に取り付ける棟板金を固定する役割を担っています。
そもそも棟板金は、屋根材が重なる棟部分に取り付け、隙間を塞いで雨水の浸入を防いでいる部材です。
この棟板金を固定するための下地材が貫板です。
棟板金は貫板に釘で打ち付けることで固定されます。
貫板は木材のものが主流でしたが、近年は樹脂製のものも出てきました。
木材は水分に弱く、腐食してしまうことがあります。
樹脂製の方が耐久性に優れているため、貫板を交換する際に樹脂製へ変更することも珍しくありません。
棟板金の貫板は、環境などの影響で経年劣化してしまいます。
しかし、貫板は棟板金の下に隠れているため、劣化しているのを直接見ることは困難です。
貫板が劣化しているかもしれないサインは2つあります。
・棟板金を固定している釘やビスが抜けている
・棟板金が浮いてきている
貫板が腐食すると、棟板金を固定している釘やビスが抜けてしまうことが多いです。
釘やビスが抜けた結果、棟板金そのものが浮いてしまうケースもあります。
貫板の劣化を放置することでよく見られる被害として、雨漏りが挙げられます。
貫板が劣化することで屋根に隙間ができ、そこから雨水が浸入してしまうのです。
長期間にわたり雨水が浸入することで、屋根材が腐食して屋根全体の劣化につながりかねません。
貫板が劣化することで棟板金をはじめとする屋根材が、強風で吹き飛んでしまうリスクもあります。
隣人や通行人に怪我を負わせてしまったり、隣の家屋を破壊してしまったりと、大きな被害が発生することも考えられます。
棟板金の貫板が劣化する主な原因は、雨水による腐食です。
貫板は棟板金に覆われていますが、継ぎ目や釘の隙間などから雨水が浸入してきます。
経年劣化によって棟板金を固定している釘が抜け、その穴から雨水が入ってくることもあります。
以前は貫板の素材は木材が主流だったため、雨水が浸入すると腐って劣化してしまうのです。
近年使われることが増えてきた樹脂製の貫板なら、雨水によって腐食することはありません。
貫板が劣化した場合は交換工事が必要です。
棟板金を外してから劣化した貫板を撤去し、新しい貫板と交換します。
棟板金も劣化しているようであれば、新しいものに付け替えましょう。
貫板を交換する際は、木材よりも耐久性に優れている樹脂製のものに交換するのがおすすめです。
樹脂製は加工が難しいというデメリットがあるものの、耐水性があるため木材よりも劣化しにくいという強みを持っています。
棟板金を貫板に固定する際は、サビにくいステンレスのビスを使用するのもおすすめです。
貫板の交換にかかる費用は、貫板の長さによって変わります。
相場は1メートルあたり5,000〜10,000円ほどです。
加えて、足場の設置費用で10〜30万円かかります。
参考までに、棟板金の交換費用は1メートルあたり2,500~6,000円が相場です。
貫板の交換は業者に頼むことになります。
ただしなかには悪徳業者も存在するので、業者探しの際は注意が必要です。
悪徳業者に交換を依頼すると、手抜き工事が実施されたり法外な工事費用を請求されたりします。
このような被害に遭わないために、悪徳業者を避けるための4つのコツを紹介します。
・悪徳業者の特徴を知っておく
・会社のホームページを確認する
・相見積もりを取る
・訪問業者に注意する
1つずつ解説するので、業者選びの際の参考にしてください。
悪徳業者には3つの特徴があります。
・事前に工事代金の支払いを求めてくる
・お得なキャンペーンばかりアピールしてくる
・契約を迫ってくる
共通していることは、契約や支払いをすぐに求めることです。
悪徳業者の視点で考えると、バレる前に契約や支払いを済ませ、できるだけ早く逃げたいと思うはずです。
そのため、早く工事をしないと危ないと不安を煽り、すぐに契約・振り込みをさせようとします。
期間限定の割引のようなお得なキャンペーンばかり伝えてくるのも、警戒すべきサインです。
親身に寄り添ってくれたり、現状や工事の内容を丁寧に説明してくれたりする業者を選びましょう。
業者のホームページを見る際は、下記のポイントを確認するのがおすすめです。
・施工実績が豊富にあるか
・所在地や電話番号などが記載されているか
・社長やスタッフが顔写真付きで紹介されているか
また、職人などの従業員も紹介されていると安心です。
最近は地域密着型の業者でもホームページを持っていることが増えているため、まずは調べてみましょう。
業者を決める前に複数の業者に見積もりを依頼し、見積書の内容を比較するのもおすすめです。
見積もりを提示されても、書かれている内容が適切か判断できない人がほとんどだと思います。
複数業者の見積もりを比較することで、費用の妥当性や、内容の過不足に気づけるようになります。
特に見ておきたいポイントは、見積もりの内容です。
明細が書かれておらず「工事一式」のようにまとめている業者は避けるのが無難です。
費用の相場よりも極端に安い、または極端に高い業者も避けましょう。
極端に費用が安い場合は手抜き工事をされてしまう恐れがあります。
見積もりを取る際に、追加料金が発生しないか確認しておくことも重要です。
ただし「結局どの業者に依頼したら良いのか分からない」となってしまいかねないので、相見積もりは多くても2社以内に抑えましょう。
突然訪問してきて不安を煽る悪徳業者もあります。
強引に調査を始め、わざと屋根の一部を破損させて修理を迫るというケースもあるようです。
訪問して不安を煽ってきても、まずは落ち着いて対応することが大切です。
いきなり点検を提案された場合は、屋根には登らせずに名刺をもらい、一旦帰ってもらうようにしましょう。
そのうえでホームページを確認してから、その業者に依頼するか判断しましょう。
契約するかどうかをその場で決めないことが大切です。
棟板金の貫板に関するよくある質問に答えていきます。
・棟板金の貫板の寿命は?
・棟板金の貫板の補修や交換に火災保険は使える?
貫板を交換する前に知っておきたい情報なので、それぞれ見ていきましょう。
立地や環境によって変わりますが、貫板の寿命は一般的に10〜20年ほどです。
貫板は棟板金の下に隠れているため、劣化しているかを直接確かめることができません。
棟板金を固定している釘の抜けなどで劣化がわかることもありますが、地上から見てもわからないことがほとんどです。
家を建ててから10〜20年ほど経つ場合は、貫板が劣化していないか業者に点検してもらいましょう。
棟板金の貫板の交換は、火災保険が適用されるケースもあります。
火災保険が適用されるのは、基本的に自然災害が原因で破損した場合のみです。
保険が適用されるか判断するのは保険会社なので、「絶対に火災保険が適用される」と語る修理業者には注意しましょう。
火災保険が適用されるかは、自身で契約している保険会社に確認するのがおすすめです。
補償内容は契約している保険によって変わるため、あわせて確かめておきましょう。
棟板金の貫板は、10〜20年ほどが寿命と言われています。
雨水などの影響で、寿命と言われている期間よりも早く交換が必要なケースもあります。
貫板が腐食していると、屋根全体の劣化につながりかねません。
貫板の劣化が気になる方は、早めに業者に点検してもらうのがおすすめです。
「じもと屋根修理」ではドローンを使った屋根の無料点検を実施しているので、興味がある方はぜひお問い合わせください。
内野 友和
この記事は私が書いています。
1979年生まれ。一級建築板金技能士。
父・内野国春の元で建築板金の修行を始め、2014年より代表となり家業を受け継ぐ。
20年以上、約5000件の現場経験で培った技術と知識で、建物の屋根・雨樋・板金・外壁工事を通じ、地域の皆様のお役に立てるように努力しております。